なぁ、ダイ、聞かせて

お前は、どれくらい俺に本気なん?

 

Private Lesson
-How to date?-
7thdate

 

まさか、と、笑い飛ばされるのを予想してた。
その答えが欲しいはずやのに、でも、そう言われたら
傷つくのも承知の上で。

やのに。

「…するよ」

短く、返ってきた言葉。
その言葉が意味することを理解するよりも早く、
視線を絡め合わせたままでダイが言葉を重ねた。

「冗談めかせて“デート”なんて言って誘ってみたけど。
 俺は、本気で
―――

薫くんのことがすき。

いつも明るくて、優しい言葉を紡ぐその口唇が、
はっきりと象った、それは愛の告白。

「じょ…」
「冗談なんかやないよ。からかってもない。
 …こんな状況で、からかえるはずないやろ?」

そう、苦笑気味に言うダイは、身を起こしていたベッドから立ち上がって。
立ち尽くしたままの俺のそばに、歩を進めてきた。

―――軽蔑、した?」

自嘲的な口調で問いかけられ、思わずかっとなって視線をあげる、と。
言葉とは裏腹に、不安げに揺れている瞳。

―――あぁ、本気なんや、って

痛感した。



言葉が見つからず、ただふるふると首を横に振る。
そんな俺に、無理せんでええよ、と言う風にふわりと撫でられる頭。

「ごめんな」
―――ッ」

そんな風に、言わないで。



離れていく、体温。
遠離るダイの匂い。

「だ、」

ダイッ…!!

何も言えず、何も考えられないまま。
俺は思わず、その背に縋り付いていた。



「薫くん…?」

不思議そうに、頭上から振ってくる声。
背後からダイの前に回した手に、暖かい体温が触れる。

「どうし…」
「俺、は…!」

振り向こうとしたダイを力ずくで押さえ込んで、
そのまま背中に言葉を重ねた。

「ダイのこと、好きなんかはわからへん。
 でも、お前に好きって言われて、嫌な気はせんかった」

今日1日、いつもと違うダイにドキドキして。
ダイが、どれくらい俺を大事に想ってくれてるか、
鈍い俺でもよくわかった。

「なぁ、ダイ…」

黙ったまま、俺の言葉に耳を傾けているダイの鼓動は
信じられへんほど早い。
そしてきっと、俺の鼓動も同じリズムを刻み込んでいて。

その勢いに乗せられるがままに、俺は口を開いた。

―――俺のこと、堕としてや」
「…へ?」

疑問符のついた、ダイの言葉に重ねるようにして言い募る。

「お前に、惚れさせて」

自分で言うのも何やけど、今の俺は、相当ぐらついてて。
たぶん、お前に押されれば。

簡単に、お前の腕の中に堕ちる気がする。

「そんなずるい俺でも、お前は好きでいてくれんの…?」

ぎゅぅ、とダイの腰に腕を巻き付けたまま問いかける俺。
自分がどれほど都合のいいことを言ってんのかはわかってる。
きっとそれは受け入れられへんことも。

「…………」

案の定、黙ったままのダイに、自分の問いかけに対する答えを知る。
そりゃ当然よな、と思いながら、ダイの腰に回したままの
自分の手を下ろそうとする、と。

「…本気になって、ええの?」

ぎゅ、と引き留められる手。
その言葉の意味するところがわからず、小さく「え?」と問い返すと。

くるりと腕の中でダイが体勢を入れかえて。
正面から、のぞき込まれた。

「俺、本気で薫くん口説いてええの?」

何を言われているのかすぐには理解できず、ぼんやりとダイの顔を
見つめたままの俺に、ダイは視線を合わせたまま。

「…黙ってたら都合のええようにとるよ?」

そう言って。
そのままごく自然な動きで、下から口唇を掬い取られた。

 

NEXT

 

大丈夫ですか?大丈夫ですか展開?汗